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| 菅さん作『おかやどかりのやどりんとかりりん』。オカヤドカリの暮らしをほんわかと描く中で、人と自然との大切なかかわりをつづっている。冊数に限りがあるため、残りわずかに。第2弾を思案中 |
世界中の海を旅し、「奇跡の島といわれ、日本で一番美しい海を求めて」沖縄にたどり着いた。スキューバダイビングのとりこになり、海を愛する仲間と出会い、結婚、子育てをしながら自然と、「海に恩返し」がライフワークに。
「ゴミを捨てない大人になってね」。オカヤドカリやニセクロナマコなど、イノーで暮らす足元の小さな生態系をガイドしながら、本土からの中高生たちに自然の脅威や癒やしを体感させ、共存していく大切さを伝えている。
手紙やハガキで届く「大人になってまた、沖縄の海へ行きたい」との感想が「一番うれしい」瞬間に。
数ある海洋レジャーの中でも地味めなイノー観察に興味を持つ若者たちとの出会いは貴重だ。「一期一会。わずかな時間のコミュニケーションを大切にしたい」と向き合う。 そんな活動を通して「中高生が今何を感じてどう生きたいのか、世界や社会状況に感じている不安を知ることもある。自然を通して、少しでもストレスを解消してあげられたら」との思いも強い。
大自然を前に子どもたちが感じることは計り知れない。答えてあげられる知識も含めて、地球環境や社会情勢、若者の心理などに関する年間1000冊以上の読書は欠かせない日課になった。
「10年前と比べて、オカヤドカリのお家になる貝殻が少なくなったね」とポツリ。浜辺の浄化役≠ナ天然記念物のオカヤドカリがボトルキャップに納まる写真を手に、海岸のクリーンアップを促す。「自然を壊すのも、救うのも人間なんだよね」と地道に、生き物たちの浄化作業を手伝う。
県内で先駆けて、エコツーリズムや修学旅行生を対象にした農業・生活・文化・自然・ウミンチュ体験教育を行う沖縄体験ニライカナイでの仕事は、「感動、パワーに」。将来の沖縄ファンとつながる大切な場所だ。
最近では、県内でもクリーンアップ活動の輪が広がり「ゴミが少なくなって良かった」と喜びはひとしお。
そうした思いを込めて、海辺の小さな生態系と大自然、人間のかかわりがシンプルに見えてくる絵本『おかやどかりのやどりんとかりりん』を制作した。絵本は、ともに海を愛し、今は意識がなく入院中の夫の夢でもあった。
「夫がクモ膜下出血で倒れてから2年。すべてを受け入れるまできつかった。友だちが生きる方向を教えてくれて、毎朝、目覚めて良かった、と思えるように」
何より心の支えとなった、小学生の息子を胸に、自然から教わる”いいことを伝えてあげよう”との目標もできた。「今できることで、若い世代の力になりたい」と、人と自然の未来を見つめる。