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夏休み向け特集
 
 
キジムナーフェスタ
 
 もうすぐ待ちに待った夏休み。今年も7月23日(土)から31日(日)までの9日間、国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわ「キジムナーフェスタ2011」が開催される。世界各国のパフォーマーによる舞台は、言葉や国境の壁を超えた面白さが魅力だ。小さな子どもから大人まで、あらゆる世代を魅了するキジムナーフェスタを通して、親子で触れる舞台の楽しみ方を総合プロデューサーの下山久さんに教えてもらった。
 
 
 
がーまるちょば「街の灯」   琉球舞踊「美ら島、清ら心」
 
世界の演劇 親子で感動!
 
 今年のキジムナーフェスタには、日本をはじめ、ドイツ、イタリア、オーストラリア、メキシコ、ジンバブエなど、14カ国・51作品の舞台芸術が集う。
 「世界の舞台なんて、外国語が分からないから楽しめない…と頭から思い込んでしまう方もいらっしゃいますが、そんな心配はまったくありません。実は私も、外国語が苦手。言葉を頼りにしなくても十分に楽しめる上質な作品を厳選しているので、ぜひ一度、親子で生の舞台を体験してほしい」と、下山さんはにこやかに話す。
 上演作品は、演劇や人形劇、音楽劇にミュージカルと多彩で、必要に応じて字幕や解説などが用意されている。「物語の簡単なあらすじを把握できれば、あとは五感で感じるまま、自由に想像力を巡らせて楽しめばいい」
 言葉の壁を超えた舞台の典型が、サイレントコメディー。「台詞は一切なく、パフォーマーの演技だけで作り上げられる舞台ですが、喜怒哀楽の心の動きも、ストーリーの詳細も、見ているだけで伝わります。見る人と演じ手の<心の交流>が、言葉のない演技だけで観衆を笑わせ、泣かせ、感動させる」
 世界的にも人気のパフォーマー「がーまるちょば」は、まさにサイレントコメディーの代表格。今回上演される「街の灯」は、チャップリンの名作映画をモチーフに、彼らが作り上げたオリジナルの舞台。大笑いの後に感動の涙アリの意欲作だという。
 
言葉の壁超えるパフォーマー
 
 幼い子でも舞台が楽しめるのか、上演中に飽きて騒いだりしないか…。そんな心配から舞台鑑賞をためらう親も少なくない。同フェスタのプログラムは、内容によって、0歳から、幼児から、小学校低学年から、小学校高学年から、中学生からと5つに分けられている。
 「『0歳から』という表記は、乳幼児向けではなく、0歳から大人まで楽しめる作品という意味。たとえば0歳児と小学1年生のきょうだいを連れて行くなら、下の子の年齢に合わせた作品を選べば、家族そろって楽しめると思います。上演時間は、長い作品で90分、短い作品なら30分。親子で夢中になって見ているうちに、あっという間に時間が過ぎてしまうと思いますよ」と下山さんはアドバイスする。親子で思いきり、笑い声をあげて楽しもう。
 
 
アンドロイド演劇「さよなら」   音楽劇「アフリカのおとぎ話」
 
わが子の表情や行動にも注目! 感想語り合い共有
 
 小学校高学年からの作品では、ロボットと人間が共演するアンドロイド演劇「さようなら」をはじめ、琉球舞踊をフランスを代表する演出家と琉舞界の第一人者が共同演出する「美ら島、清ら心」、日本生まれの名作児童文学をイタリアの劇団と日本のスタッフやキャストが共同制作した演劇「あらしのよるに」など、ヨーロッパ各国と日本、沖縄のコラボレーション作品やユニークな舞台が目白押し。
 「外国からの視点や解釈が加わることで、見慣れ、聞きなれた日本や沖縄の芸術作品に、新しい発見や魅力が生まれる。こうした作品に触れることが、子どもたちの心に今までにない感動を与えてくれる」。次はどのジャンルの舞台を見ようか、どの国の作品にしようか、親子で選んで舞台をはしごするのもまた楽しい。
 「親子で一緒に作品を楽しんでいる最中に、ぜひお子さんの表情を見てみてください。きらきらと瞳を輝かせ、夢中になって舞台に集中している姿に、驚いたり、感動したりする方が意外と多いんですよ。見終わった後も親子で感動を共有し、帰りの車中や夕食を囲む食卓で舞台の感想を語り合う。そんな楽しみ方を味わってほしい」と下山さんは語る。
 「子どもたちにとって初めての劇場体験を、楽しい思い出にしてあげたい。上質な舞台芸術作品に生で触れることは、子どもたちの感性を刺激し、想像力や生きる力を育むきっかけになると思います。世界各国の子どもたちが夢中になって楽しんでいる作品を通して、五感でわくわくする面白さを感じてほしい」。今年の夏休みは、親子で舞台鑑賞デビューしてみては。
取材/堀 基子(ライター)
 
 
人形劇「少年クランバート」   目を輝かせ舞台に見入る子どもたち(写真提供/同フェスタ事務局)
 
 
Close up
ミュージカル「コザ物語」
福祉の母・島マスさん描く市民劇
沖縄市の子どもたちが歌い、踊る
舞台の稽古で元気いっぱい歌い、踊る子どもたち=沖縄市立芸能館
6月20日に記者発表した関係者。東門美津子沖縄市長(中央)は「継続して見られる、参加できる市民劇にしていきたい」と語った=沖縄市役所
 今年のキジムナーフェスタのオープニングを飾るミュージカル「コザ物語」。米軍支配下のコザの街で浮浪児や母子家庭の救済と厚生のために力を尽くし、「福祉の母」と慕われた福祉司・島マスさんと、ともに闘う子どもたちの活躍を描いた歌あり、笑いあり、感動ありの市民劇だ。
 6月20日に行われた記者会見で脚本を担当した嶋津与志さんは、「東日本大震災の惨状は沖縄戦と重なる。廃墟から立ち上がる中で、大人は子どもに希望を託した。子どもたちを大事に思う島マスさんの『肝苦(チムグリ)さ精神』を発信していきたい」と述べた。
 また、演出のふじたあさやさんは「コザの子どもたちは、素直に気持ちを表現して、恥ずかしがらずに大胆に動く。沖縄ならではの真っすぐな舞台ができそう」と期待を寄せた。
 同作品には、市内の小学生を中心に、10歳から60歳までの市民40人以上が参加。平良トミさん・進さん夫妻、藤木勇人さんらも特別出演する。
 現在、稽古の真っ只中。「ダンスが一番楽しい!」と口々に話す子どもたちが、元気いっぱい、楽しげに歌い、踊る姿が印象的だった。途中、物語の流れを説明する中で、ふじたさんや平良トミさんが戦後の暮らしぶりを語る場面も。子どもたちは真剣な表情で聞き入っていた。
 「コザ物語」は7月23日(土)〜25日(月)にかけて、沖縄市民小劇場あしびなーで全5公演が予定されている。(取材/編集部)
 
 
What's
キジムナーフェスタとは
 国際児童・青少年演劇フェスティバルおきなわキジムナーフェスタとは、国際文化観光都市・沖縄市で開催される、世界各国からの舞台芸術が集うイベント。未来を担う子どもたちが、世界の優れた舞台芸術の鑑賞やワークショップなどを通じて、豊かな感性、創造力、人間性を育てるとともに、世界各国の人々との触れあいを体験できる。毎年のべ3万人もの観客を動員し、子どもたちはもちろん大人からも人気を博している。「こどものまち宣言をしている沖縄市の地域活性化と同時に、子どもたちの健やかな心の成長に役立つイベントでありたい」と下山さんは語る。
Pick up
ワークショップにも参加
 アクティブ派のお子さんには、舞台を鑑賞するだけでなくワークショップへの参加もおすすめ。
 本の世界をより深く楽しむ「群読」は、音読が苦手なお子さんに絶好の克服チャンス。専門家の指導の下で人形を制作してグループごとに発表したり、紅型でコースターやTシャツを作る体験は、夏休みの工作にも。日本伝統武道研究家である日野晃さんによる身体塾や表現塾(右写真)、コンテンポラリーダンスの第一人者として知られる安藤洋子さんのダンスレッスン、即興演劇を楽しむインプロ・シアターなど、キジムナーフェスタならではのプログラムがいっぱい。
manner
準備しておきたいこと
・上演中、席を立つのを避けるため、開演前には子どものトイレを済ませておく。
・会場によっては冷房が強い場合もあるので、サッとはおれるジャケットなどを用意しておく。
・座席は原則として先着順。乳幼児が泣いたり騒いだりするのが心配な場合は、すぐに退出できるように出入口付近の席を選んでおくと安心。
・あしびなー、沖縄市民会館をはじめ、各会場飲食不可のため、乳幼児がぐずった際に備えて飲み物や菓子類などを持ち込む場合は要注意。
・年齢制限のある作品や、「7歳の上の子は見たがっているけど、3歳の下の子はまだ楽しめないかも」といった場合には、中央パークアベニュー内にある「キジムナーキッズルーム」を活用しよう。12時30分から19時まで専門スタッフが常勤、1人1時間300円で託児サービスが利用できる(予約制)。


【キジムナーキッズルーム】
予約・問い合わせ先/一時預かりルームHOLOHOLO
電話:098(938)6511
 
 
information
チケット情報
「キジムナーフェスタ2011」の入場チケットは、
キジムナーチケットセンター(沖縄市、パルミラ通り)、
ローソンLoppi、コープあぷれ、パレットリウボウ、沖縄市民小劇場あしびなー、
キャンパスレコードで購入できる。

<企画作品>
が〜まるちょば【街の灯】、が〜まるちょばPJ【「生命」「大御所」】、
「アトム」(大人・子ども共通)2500円/「歸國」(大人・子ども共通)A席3000円、B席2500円

<一般作品>
大人券(18歳以上)1500円、子ども券(0歳〜18歳未満)1000円
※5000円で一般作品が6作品見られる回数券「キジムナーくらぶ6」(大人・子ども共通)もある。
チケットの購入方法、上演作品などの詳細は、
公式ホームページ(http://www.kijimuna.org)参照。

■問い合わせ先/キジムナーチケットセンター
 電話:098(921)2100(10時30分〜19時)

<チケット完売作品> ※7月1日現在
 03.が〜まるショー/07.The・アフリカ/08.かくれんぼしてるのだあれ/
 19.ぼくらのダンボール村/20.ふくろうぼうや月夜のぼうけん/22.「リスおとかめ吉」ほか /
 32.jimama「僕らのLIVE」
※そのほか、一部完売作品などの最新情報は、
http://kijimunanews2011.ti-da.net/e3613920.htmlで確認を。
 
 

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