|
| |
 |
|
| |
| |
|
演奏者の個性きらめく
|
| |
しゃれたカフェのBGMやリゾートホテルのラウンジなどでも耳にする機会が多いジャズ。気に入った曲を生で聞いてみたいと思ったら、ぜひ一度、ライブやコンサートにも足を運んでみては。目の前で演奏が繰り広げられるライブの迫力は格別。今回は、サックス奏者の千葉利幸さんが経営する那覇市内のジャズバーを訪ね、また、沖縄のジャズに精通する沖縄県立芸術大学附属研究所教授の久万田晋さんにもお話を伺った。
取材/堀 基子(ライター) |
|
| |
| |
|
| 沖縄在住の熱きジャズメンたち。右からアールグリーンオーナーでサックス奏者の千葉利幸さん、ウッドベースの西川勲さん、トランペットの天野文一さん |
|
| |
|
ガンガンかしっとりか 聴きたいスタイルで選ぶ
|
| |
 |
| ジャズバーやライブハウスの魅力は、聴き手とステージの距離の近さ。目の前で繰り広げられる白熱の演奏に、思わず身を乗り出してしまう=アールグリーン(那覇市) |
|
「ジャズにはさまざまなスタイルがあるんですよ」と教えてくださった久万田さん。まずは、10〜16人編成のビッグバンドと呼ばれるものと、ソロやデュオ、トリオなど6人までの編成で演奏されるコンボに大別される。
「ダンスミュージックとしてのビッグバンドに対し、コンボはモダンジャズが基本。歴史的には、ニューオーリンズ生まれのディキシーランド・ジャズに始まり、ビッグバンドによるスイング・ジャズを経て、情感豊かにガンガン聴かせるビ・バップやハード・バップ、洗練されたクール・ジャズ、斬新な手法を取り入れたモード・ジャズ、前衛的なフリー・ジャズといった多彩なスタイルのモダンジャズへと進化してきました。これらにヴォーカルが入ると、また違う味わいがあります」
もともとはアコースティック楽器で演奏されていたジャズだが、「電子楽器が入るようになり、ロックやポピュラーの要素を取り入れたフュージョンや、聴き心地のよいスムーズ・ジャズという新しいジャンルも生まれた。時代とともに発展してきた音楽なんですよ」と説明する。 |
|
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ |
生演奏を楽しむ場としては、コンサートやライブハウス、ジャズバーなどがあるが、それぞれに面白さが異なる。「たとえるなら、構成や演出をじっくり練り上げて演奏されるコンサートはフルコース。日によって登場するミュージシャンが変わるライブハウスでの演奏は、ファンの期待に応えて曲順などをしっかり考えた、ちょっと豪華なディナー。おなじみのメンバーが登場するジャズバーでの生演奏は、きちんとだしをとった、飽きのこない上質な一汁一菜といった感じ」と久万田さん。ジャズバーやライブハウスの楽しみ方についても聞いてみた。
「初心者なら、イベントやコンサートが足を運びやすいと思いますが、目の前で演奏が楽しめるジャズバーもおすすめ。店によって演奏スタイルや選曲も異なるので、ガンガン聴きたいのか、しっとり聴きたいのか、好みで店を選ぶといいと思う。お気に入りのミュージシャンを見つけたら、演奏の合間の休憩時間にぜひ声をかけてみて」とのこと。コンサートや他のライブハウスなどで演奏する予定はあるか、CDは出しているかなど、プレイヤーと話す中でジャズの知識が深まり、興味の幅も広がるかも。 |
|
◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ |
|
まずは身近なスタンダードから 個性的なアドリブも魅力
|
| |
さっそく桜坂劇場近くにあるジャズバー「アールグリーン」へ足を運んでみた。同店では毎月第1と第3水曜日の夜に、日本そばとジャズ演奏を"生"で楽しむユニークなライブ「蕎麦ジャズ」を開催している。
「そろそろ始めましょうか」と、オーナーの千葉利幸さんがサックスを手にステージに登場。その夜は、トランペットの天野文一さん、ウッドベースの西川勲さんとトリオでの演奏だった。
「バイバイ・ブラックバード」から始まり、「ボディー・アンド・ソウル」「酒とバラの日々」の3曲を演奏。スタンダード・ナンバーの聞き慣れたメロディーに続き、千葉さんの情熱的なアドリブ(即興的なソロ)、ハイトーンが心にしみるトランペットソロ、メロディアスなウッドベースのソロが繰り広げられ、聴く人の琴線に触れる。熱い演奏とは裏腹に、どこかユーモラスな千葉さんの曲紹介も面白く、あっという間に1回目のステージが終了した。
演奏の合間には、先ほどまでステージで汗をほとばしらせていたプレイヤーたちが客との会話を楽しむ。「一人でふらりと遊びに来る女性も少なくない」と千葉さんはいう。
2ステージ目も「イパネマの娘」「言い出しかねて」「思い出のサンフランシスコ」「イン・ア・メロウ・トーン」とスタンダードの名曲が続く。客の反応を見ながら繰り出されるインプロビゼーション(即興演奏)はますます熱を帯び、桜坂の夜はスイングとともに更けていった。
「ジャズバーは一人で立ち寄れる気軽さも魅力。お酒も入るとつい声高になりがちですが、演奏に水を差さない程度なら、おしゃべりしながら聴いたって構わない。僕はジャズにはウイスキーが似合うと思う」と前出の久万田さん。ジャズバーで、大人の秋の夜長を過ごしてみたくなる。 |
| |
|
|
|
| |
今回、取材で訪れた「アールグリーン」の扉を開いた瞬間、目に飛び込んできたのは、意外な光景。なんと、日本そばを手打ちしている最中だった。オーナーの千葉さんいわく「そばとジャズ、好きなものを一緒に楽しめるように融合させた」のだとか。
ライブチャージは、そば付きで2000円。そばは「十割そば」と呼ばれる、そば粉100%の極上品だ。ライブ前の腹ごしらえにするもよし、
演奏に耳を傾けながら食べるもよし、客は好きなタイミングで打ちたての日本そばに舌鼓を打つ。「日本そばとジャズ、なかなか合うでしょ」と笑う千葉さん。ライブは21時ごろから始まるが、早めに行けば生のそば打ち(右写真)が見られるかも。 |
|
|
| |
|
「戦後、アメリカ統治下にあったため、米軍基地の中のクラブを中心に、沖縄在住のミュージシャンによるジャズが演奏されていて、本土とは違う独自の発展を遂げてきたのが沖縄ジャズ文化です」と教えてくださったのは、「沖縄JAZZ協会五十周年記念誌」の編集に携わる久万田さん。
「基地の中には、将校のためのオフィサーズ・クラブ、下士官のためのNCOクラブ、一般兵のためのEMクラブというのがあったそうです。グレンミラー楽団やベニー・グッドマン楽団などビッグバンドの曲が主流で、中でも女性ヴォーカルの入ったスイング・ジャズの人気が高く、『テネシーワルツ』などポップスのヒット曲もよく演奏されていたとか」。当時、基地内で演奏するプレイヤーといったら花形の職業。「公務員の何倍もの給料をもらっていたという話で、1カ月の給料で家を建てたという伝説もあるらしいですよ」。
1972年の本土復帰と同時に職を失ったジャズ・ミュージシャンも多いというが、与世山澄子さんをはじめ、沖縄JAZZ協会会長の上原昌栄さんなど、基地内で培ったテクニックや経験を発揮して人気を集め、今なお現役として演奏を続けてるシンガーやプレーヤーもいる。
※沖縄ジャズ界で活躍したプレーヤーの自叙伝や座談会などを収めた「沖縄JAZZ協会五十周年記念誌」は、近日発刊予定。 |
|
「ライブイン 寓話」
那覇市久茂地1-4-7-2F
電話:098(867)0449
営業時間:18:00-24:00/ライブは21:15〜2回
不定休
http://www.ii-okinawa.ne.jp/people/guuwa-jazz/ |
「インタリュード」
那覇市安里48
電話:098(866)6773
営業時間:ティールーム13:00-20:00
ラウンジ20:00-26:00
火曜日定休
※ライブは不定期で開催。電話で予約を。 |
「ライブイン 天妃」
那覇市松山1-14-10 クイーンズビルB1
電話:098(867)8418
営業時間:20:00-26:00/ライブは21:30-25:30(演奏4回)
日曜・祝日定休
http://www.geocities.jp/tempi_music/ |
「parker's Mood jazz club」
那覇市久茂地3-15-1 やまこビル2F
電話:098(861)2565
営業時間:18:30−26:00/20:30から演奏スタート
※水曜日はライブ休み
http://parkersmood.com/ |
JAZZ LIVE「KAM'S HOUSE」
那覇市牧志2-7-22 ソシアルビル・コスモ2F
電話:098(863)3651
営業時間:21:00-27:00/ライブは21:30-25:00前後(演奏3回)
年中無休(月曜日はライブ休み)
http://www.pleiades.or.jp/KAMS |
「ADUE JAZZ BaR」
那覇市久茂地2-13-20 ラ・ビエンテビル1F
電話:098(867)3970
営業時間:20:00-26:00/ライブは22:00から毎時
日曜・祝日定休 ※週末の祝日は営業 |
|
| |
| |
|
|
★上原昌栄「ウチナー・ビート!」リリース記念コンサート〜ドラムこそわが人生〜
日時/9月2日(金)19:00開演
場所/パレット市民劇場
料金/前売り3300円(当日3600円)
出演/上原昌栄カルテットほか、スペシャルゲスト与世山澄子
■問い合わせ先/ハーベストファーム 電話:098(890)7555
★6th ジャズイン南城2011
日時/9月3日(土)、4日(日)
両日とも15:00−21:00
場所/南城市文化センター・シュガーホール
料金/1日通し券4000円、単独チケット2500円(当日各500円増)
※アーティスト情報など、詳しくは公式HP(http://www.nanjojazz.com/2011/)
■問い合わせ先/シュガーホール 電話:098(947)1100
★「MISMATCH」JAZZ LIVE
日時/9月4日(日)21:00開演
場所/ライブイン天妃
料金/前売り2000円(当日2500円)
ボーカル:JOY洋子、絵梨彩、YUKI
ピアノ:宮崎義也、ベース:真境名陽一、ドラム:川原大輔
■問い合わせ先/天妃(上記参照)
★akikoジャズライブ〜アフターパーティー〜
日時/9月11日(日)20:30開演
料金/前売り2000円(当日2500円)
★Subfive(サブファイヴ)スウェーデンジャズ
日時/10月19日(水)20:00開演
料金/前売り2000円(当日2500円)
※場所は、いずれも「COTONOHA artspace+cafe」(宜野湾市)。
詳細はHP(http://shop.cotonoha.com/)
■問い合わせ先/COTONOHA 電話:098(893)7299
沖縄タイムスJAZZ SELECTION
★パート1「北村英治Presentsエイジキューブコンサート」
日時/9月25日(日)15:00開演
場所/沖縄市民会館大ホール
料金/前売りS席5000円、A席4500円(当日各500円増)※未就学児不可
★パート2「2011 JUNIOR
BIGBAND JAZZ IN 浦添」
日時/10月22日(土)16:00開演
場所/浦添市てだこホール大ホール
料金/前売り一般2000円、中高生1000円(全席自由)当日各500円増
※出演者、プレイガイドなど詳細は、http://www.okinawatimes.co.jp/note/event/ 参照。
■問い合わせ先/沖縄タイムス社文化事業局 電話:098(860)3588
|
|
| |
| |
週刊ほーむぷらざ トップへ

(株)タイムス住宅新聞社 ・週刊「ほーむぷらざ」編集部
画像及び文章の無断転載・無断引用・販売などは固くお断りします。
Unauthorized redistrbution of my data is strictly prohibited
|