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撮影:高野生優(フォトアートたかの)
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沖縄の心をブクブクーに
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かつて那覇の市場で売られ、家庭では女性たちが集まって楽しんだというブクブクー茶。仲田サエ子さんは「ソフトクリームのような豊かな泡を頬張ればみんな笑顔に。年も肩書も国籍も取り払って和を結んでくれるのが一番の魅力」と顔をほころばせる。道場を開く琉球舞踊はじめ、琉球てまりに沖縄空手まで精力的に携わるのは「忘れかけているウチナーの心を学び伝えたい」から。その心をブクブクー茶を通し「世界のウチナーンチュ大会」でも分かち合いたいと奔走する、保存会の元気印だ。
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歴史と文化 地道に普及
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| 世界のウチナーンチュ大会に向けた打ち合わせの席で、メンバーとブクブクー茶を囲む仲田さん(左から4人目)。仲田さんの3枚目のキャラクターも手伝って、久しぶりに顔をあわせるメンバーもいつしか笑顔に(撮影協力「てんtoてん」、編集部撮影) |
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「年齢も肩書も言葉の壁も越え、みんなが素に
戻って笑顔になれる、豊かな時間が一番の魅力」 |
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保存会との出会いは7年前。当時副会長だった真喜志三千子さんが立てたブクブクー茶を飲んだのがきっかけだった。
「観光施設などで飲んだことはあったけれど、香りもなければ泡もぺチョっとして、『こんなものか』というのが正直な感想だったんです。でも、真喜志さんのは違った。泡がこんもりとして口に入れるとプチプチと弾けて香ばしくて。私が飲んでいたのは何だったんだろう? と思ったら、自分でも立ててみたくなって」。思い立ったら、即行動。普及活動へ参加し始めた。
ブクブクー茶の命である豊かな泡は、時間がたってもへたれないのが特徴。直径20センチ以上もの木鉢に煎り米湯を入れ、茶せんを振って泡を立てるが「力むとうまくいかないのは琉舞と同じ。どっしり構えて肩の力を抜き、相手を思って茶せんを振ると、芯がしっかりとしたきめ細かな泡が立つんです。その泡をみんなで頬張れば表情も自然とほころぶし、立てているこちらまで豊かな気持ちになれる」。
長年、久茂地公民館(現在はほしぞら公民館)で行ってきた「ブクブクー茶無料体験教室」では、3枚目のカラーを生かし、笑いを交えながら親子連れに飲み方や歴史を楽しく伝授する。また、ボランティアで会を支えるメンバーたちに負担がかかり過ぎないよう提案したり、高齢で疎遠になりがちなメンバーにはイベントなどで率先して茶せんを振ってもらって盛り立てるなど、ムードメーカー的存在だ。
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| パプアニューギニアとバヌアツの青年たちのホームステイ受け入れの際、自ら「かぎやで風」を踊って歓迎した仲田さん。台風時には観光客の宿泊受け入れも買って出るなど、ボランティア活動も積極的(写真提供/仲田サエ子) |
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ブクブクー茶をはじめ沖縄にこだわるのは、仕事で上京していた20代のころ「沖縄について聞かれても答えられない自分にがくぜんとした」から。以来、舞踊歴は30年余。道場を構え、カルチャースクールでは琉球てまりも教える。
一方でウチナーグチを習い、からじ結いや舞台化粧を学び直すべく専門学校にも通う努力家。「60の手習い」と笑うが、根底には「沖縄の文化には、故郷を愛し誇りに思う気持ちや子や孫を思う親心、人々を受け入れるおおらかさやもてなしの心が詰まっている。一つひとつの歴史や技をしっかり伝えたい」との思いがある。
特に、ブクブクー茶については、06年に沖縄カナダ文化交流使節団の一員としてカナダへ赴き、お茶を通して現地の人々や移民者と交流を深めた経験から「年齢も肩書も言葉の壁も越え、みんなが素に戻って笑顔になれる誇るべき沖縄の文化」ときっぱり。現在開催中の「世界のウチナーンチュ大会」でも、15日(土)と16日(日)に呈茶席を開催。「多くの来県者や県民がブクブクー茶で沖縄の良さを改めて見直し、交流を深めてほしい」と参加を呼びかける。
今年62歳。明るいキャラクターからは想像も付かないが、女手一つで子どもを育ててきた道のりには苦労も多く、人の温かさが身に染みた。「その恩返し」とボランティアにも余念がないが、「無理せず、できることから」と自然体。
夢はそば屋を開き、ブクブクー茶を立てながら琉舞やウチナーグチ、てまりなどを教え、「忘れかけている沖縄の心を分かち合う」こと。「まだ青虫。チョウになるのはこれから」と茶目っ気たっぷりの笑顔を見せた。(徳正美)
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| ■ところで…+α |
| 琉舞やブクブクー茶に携わるうちに、生き方も「自然体でいこう」と思うようになったという仲田さん。「これから琉舞では若い人を盛り立てる裏方に徹するからバッサリ切ったの」と取材時に見せてくれた髪は「染めずにそのまま」とはにかむが、フェルト地のベレー帽や愛用しているという古布のチュニックと相まって、とてもステキ。肩肘張らず、でも幾つになってもオシャレ心は忘れない。その気持ちや生きざまが、笑顔に表れているんですね。 |
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なかだ・さえこ
1949年那覇市生まれ。30代で琉球舞踊を始め、玉城流翔節会家元・玉城節子氏より琉球舞踊教師免許授与。2003年道場を開く。琉球手まり保存会会長の宮城礼子氏より手ほどきを受け、南風原カルチャースクールで講座も開講。04年に沖縄伝統ブクブクー茶保存会へ入会。09年に副会長へ就任、活動の中核を担う。沖縄空手を与儀清春氏に指示。那覇市立神原小学校の学童保育「神小空手クラブ」では指導助手も務める。現在、那覇市牧志駅前「ほしぞら公民館」で毎月第3土曜日14時〜15時、ブクブクー茶無料体験教室を実施中。
沖縄伝統ブクブクー茶保存会 電話:098(861)7100(沖縄調理師専門学校内)
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