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豊かな自然と伝統文化に育まれた読谷村。地産地消を目的に、村内の各地域では地元の野菜や加工品を販売する市場が定期的に開催されている。どの市場も地元に溶け込み、地域と人、それぞれがイキイキと輝いていた。(中村美穂)
イキイキ読谷 3つの市
国産大豆のゆし豆腐が自慢
紅の里 まるみ朝市(読谷村座喜味)=毎月第2・4土曜日
人気のゆし豆腐や煮豆、おからなど、総菜も豊富にそろう。豆乳入りでふっくらしたかたはら天ぷら(写真上)も人気の品の一つ
ゴーヤーが並べられると、われ先にと手を伸ばし商品をゲット。あっという間に売り切れた
(左写真)
「出来立てでおいしぃよー」。大きな釜で作るゆし豆腐は、大豆のうまみがじっくりと味わえる
「今日はゴーヤーあるかねぇ」。座喜味コミュニティー施設で毎月第2、第4土曜日に開かれる「紅の里 まるみ朝市」では、お目当ての品を手に入れようと、オープン前から人が集まっている。8時になると朝市開催の区内放送が流れ、会場では次から次へと商品が売れていく。ひっきりなしに人が訪れ、人気の品は30分もたたないうちに売り切れるほど。「あいっ! 四角の豆腐はないねー?」「今日はもう売り切れたよー」。そんなやりとりも聞こえてくる。
朝市は、座喜味地区の婦人会や老人会、生活研究会などのメンバーが中心となり、今年で6年目を迎える。自宅の畑で育てたモウイやニラ、カボチャなどの野菜のほか、玄米ご飯や煮豆、村特産の紅芋を使ったゴマ団子や大学イモのお菓子など、手作りの総菜も販売している。
中でも一番の自慢は国産大豆を使い、にがりの代わりに海水で作るゆし豆腐。朝早くに施設内の調理室で作るので、出来たてのアチコーコーが手に入る。豆腐を作る際に出るおからも人気の品の一つだ。
島袋和枝会長(62)は、「メンバーや地域の人がそれぞれ自宅で育てている野菜なので数は少ないけれど、生産者の顔が見え、無農薬なので安心して提供できます。総菜も手作りで、種類がかぶらないようにそろえていますよ」と話す。メンバーは30代から80代まで幅広い世代が集まっている。料理上手が多く、野菜のおいしい調理法も気軽に教えてくれる。
比嘉光雄区長は「地産地消で安心・安全な食べ物で地域住民の健康づくりをと、平成18年に始まった。今では地域のよりどころとしてコミュニティーの場にもなっている」と話すように、品々が並ぶ横でのんびりとお茶を飲みながらゆんたくを楽しむ買い物客の姿がある。
10時にもなるとほとんどの商品が売れ、あっという間に朝市は終わる。月2回の朝市は、メンバーにとっても地域の人にとっても活力が得られる場所。互いに声を掛け合い、楽しみながら開催する朝市から元気が広がっていく。
おそろいのエプロンで出迎える、まるみ朝市のメンバー。現在は15人ほどで運営している
■問い合わせ/座喜味コミュニティー施設
電話:098(958)2228 住所:読谷村字座喜味154番地
営業時間:毎月第2・第4土曜日/午前8時〜午前10時ごろまで
ソラ豆みそは希少価値
ゆいゆう市(読谷村都屋)=毎週金曜日
品ぞろえは週によって異なり、数も限られているが、どれも新鮮なものばかり(上写真)
地元客から、他の地域の人までが足を運ぶ。那覇から来る人もいたそう(左写真)
毎週金曜日、農村女性の家で午後3時ごろから開催される「ゆいゆう市」は、今年で10年目を迎えた。村の農漁村生活研究会が、地元で取れた新鮮な野菜や手作りの特産品などを直売している。
山内節子代表は「メンバーはほとんどが農家。出荷できなかった規格外の野菜などを持ち寄り、低価格で販売しています。少し形は悪いけれど、もちろん新鮮で無農薬ですよ」と自信を見せる。数は少ないがニラやカラシナなど、一束の量も多く価格も安い。野菜以外にも、手作りのトウガンの漬物や天ぷら、紅芋を使ったお菓子なども並ぶ。
ゆいゆう市目玉の村特産のソラ豆から作ったみそは、戦前は県内各地で作られていたが今では読谷村だけでしか手に入らない貴重な品。昔ながらの作り方でしっかりとした味わいにファンは多い。子どもからも「のぶさん」の呼び名で親しまれている比嘉信さん(87)が考案した「そらまめチップス」も好評だ。メンバーの一人、仲村渠光子さん宅では、ソラ豆の青刈り体験(2月〜3月ごろ)も行い、特産品を通して村の魅力発信にも力を入れている。
10年続けてこれた原動力は、地域の「続けてほしい」の声。近隣の福祉施設からの利用者も多く、毎週訪れる人もいる。山内会長は、「感謝の意味も込めて10周年イベントを企画中です。継続は大変だけれど、メンバーと協力して頑張っていきたい」と11年目へ向けてゆっくりと歩んでいる。
市場開催の日以外でも集まり、みそ作りや漬物作りを行っている
■問い合わせ/読谷村農村女性の家
電話:098(956)9074 住所:読谷村都屋167-2
営業時間:毎週金曜日 午後3時〜午後5時ごろまで
地元高齢者の食事も支援
大木ふれあい市(読谷村大木)=毎月第2・4土曜日
ジューシーとトウガンのみそ汁は、ほっとさせる母の味(上写真)
住宅街の一角で開催。隣の畑では野菜を育てている(左写真)
天ぷらや煮物などは、その場で調理しているので出来たてが購入できる
「大木ふれあい市」は、毎週第2、第4土曜日に大木公民館裏手の住宅地で開催されている。約10坪の小さなスペースの中で、地域のアンマーたちが総菜を手作りし、販売している。野菜天ぷらからソーメンチャンプルー、フーチバージューシーにトウガンのみそ汁、ぜんざいまで、種類は多彩。栄養バランスも取れた品々は、価格も100円〜200円程度とあって、正午近くになると近所の人が昼ご飯を求め顔を見せる。一人暮らしでは食事の準備がおっくうになるからと、足を運べない近隣の高齢者に対しては配達も行っている。
生活相談員を務めていた牧門澄子代表は、「婦人会を卒業した人たちから集まれる場がほしいとの声があり、7年前に始めたんですよ。家にこもりがちな一人暮らしの方たちにも足を運んでもらい、交流の場として活用しています」と話す。発足以来、高齢者だけでなく、子育て中の母親が相談に来たりと、地域の憩いの場として親しまれている。
比嘉咲野さん(17)は、祖母の仲宗根初江さん(72)と一緒に手伝っている。「人前で話すのが苦手だったけれど、おばあちゃんたちと触れ合うことで、自発的に動けるようになった」と咲野さん。客の中には咲野さんとの会話を通し、以前よりも元気になっているお年寄りもいるという。
「ふれあい市」の名前の通り、人と人との触れ合いが、住み良い地域づくりにつながっていた。
牧門さん(右から3人目)を中心に、7、8人で運営。もやしのひげ取り部隊として、近所の高齢者も参加している
■営業時間:毎月第2・第4土曜日 午前10時ごろから
ゆうゆう市(読谷村都屋)
比嘉 信さん(87)
畑仕事が楽しみ。えんどう豆やソラ豆を作ったりしているさぁ。収穫したソラ豆を使って、「そらまめチップス」も作っているよ。気軽に食べられるから食べてみてよ〜。
當山ヨシさん(中央)
「今日は、家の前の畑で育てているニラを持ってきましたよ。売れた代金はおこづかい(笑)。朝市に来ると、みんなに会えるし元気がもらえるさぁ。毎回が楽しみ」
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(株)タイムス住宅新聞社 ・週刊「ほーむぷらざ」編集部
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