| バスケにサーフィン、ゴルフと多趣味で、週末は仲間とにぎやかに。洋服やインテリアの好みも明確で、住まい造りは「僕らの色を形にしてくれる建築士と」と設計事務所を何軒も訪ね歩いた。そんな比嘉さんが東シナ海を見下ろす中部の住宅街に建て替えた住まいは、吹き抜けや大開口が内外をつなぎ、明るく広々。家中が大勢で集まるための大きな広場だ。 |
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| ▲1階和室からリビングを見る。吹き抜けの壁がスクリーン代わり。1階天井にプロジェクターをはめ込み、デッキや配線類は階段踊り場を兼ねたコンクリートの収納内に収めスッキリと |
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| ▲外観。庭の奥に見えるらせん階段から直接2階テラスへ行き来可能。季節になると正面の庭の桜が来客を出迎える |
比嘉さん宅は夫妻ともに友人が多く、母親が華道を教えていることもあり「多い時は一度に70人入ることもある」ほど。殊に「スポーツ観戦が大好き」で、吹き抜けの壁を利用して映し出す100インチの映像を、1階のLDKからだけでなく、2階のフリースペースからも眺められるこだわりの造りは、さながらスポーツバー。「この間のワールドカップの時も、カウンターにお酒を並べ、ユニフォームを着て応援。盛り上がりましたね」
そんな時でも「生活感を出さずスッキリ感を保てる」たっぷりの壁面収納やタイル張りの掃除しやすい造りも、事前にイメージし要望したことの一つ。暮らしやすさにつながっているのはもちろん、母親いわく「ピカピカにふき上げると、床に虹や空が映ってキレイなの」と思わぬ効果も。
「以前は、よくある外国人住宅でしたから暑いし、狭くてなかなか大勢で集まるのは難しかったけど、今では週末はほとんどパーティー。皆に良い『気』を入れてもらってます」と笑う比嘉さん一家の人柄そのままに、オープンで、ゆったりとした空気が流れている。 |
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一緒に作り上げる
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住まい造りへのこだわりは人一倍。「設計者のカラーが出ているところは多かったけれど、僕らの要望を形にしてもらいたかったから」と設計事務所選びも一年半かけてとことん。住宅情報紙やインターネットからイメージを集めた「ネタ帳」は何冊にも及んだ。
コレクションしているバスケシューズを2階の丸柱に浮かせるように飾ったり、ジーンズをディスプレー風に収納したり。「すべては『こんな風にしたいけど、できますかね?』の問いかけから始まったものばかり。一緒に作り上げていく過程が楽しかった」と建築士と顔を見合わせて笑う比嘉さん。
住み始めて2年。手入れの行き届いた住まいは、夜になるとこぼれる温かな光に誘われ「近くのレストランと間違えて入ってくる人も多い」とか。大好きな物や人に囲まれた暮らしぶりに、住まいへの愛着がうかがえた。(徳正美) |
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| ▲和室。仏壇と床の間もモダンに仕上げ、ロフトを設ける遊び心も |
▲リビングからキッチンを見る。キッチン背面は冷蔵庫や食器棚、食品庫を兼ねた大容量の壁面収納に |
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踊り場が舞台 和室まで一体的に
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| 皆で集まってスポーツ観戦する際は和室まで使って一体的に(左上)、余興には階段の踊り場が大活躍(右上)。1階リビングはもちろん、キッチンカウンターや階段、2階のカウンターにテラスなど「ちょっと腰掛けてくつろぎたくなる」場所があちことに。「思い思いに楽しんでもらえてるのがいいみたい」と比嘉さんも満足げ。 |
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| 門一級建築士事務所に聞く設計のポイント |
| 素材と空間 シンプル極める |
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| ▲2階のフリースペースからも映像が見られるよう吹き抜けに面した手すりはガラス仕立てに。視界が広がり、開放感や上下階のつながりも増した |
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| ▲正面に東シナ海を望む2階のパーティーテラス。室内と床色をそろえ、ガラス壁で視線を抜いたことで内外の一体感をより高めた |
比嘉さんは、「シアター中心」「とにかく人が集まるので開放的に」「インテリアはモノトーンでモダンなイメージ」と住まいへのイメージが明快で、照明や水栓金物一つに至るまでインテリアへのこだわりも強かった。そこで、大勢の人が集まるライフスタイルを考慮しつつ、風の抜けや光の入り具合といった暮らしやすさに配慮。かつ比嘉さんのカラーが存分に生かせる住まい造りを心掛けました。
まず、室内は仕切りをなくし、吹き抜けで上下階、大開口で内外をつなぐことで家中を一つの大空間として提案。視界の抜けや周囲の視線に配慮しつつ要所にジャロジー(可動ルーバー)やトップライト、坪庭を設け、窓を開け放たなくても通風・採光できるようにしています。
内装は手すりや縁といった視界を遮る「枠」を極力減らしてスッキリと収めたほか、使う素材も絞ってシンプルに。階段やガラスの手すりなど強度を保つ工夫は求められましたが、家具や洋服、靴など、施主自身が選んだこだわりの品が引き立つ空間に仕上がったのではないかと思います。
比嘉さん夫妻は「住まいは与えられるものでなく、自ら作るもの」という意識が高かった。そのお手伝いができたことを、とてもうれしく思っています。 |